書籍名: 困った患者さんにどう活かす
診療室の行動科学 ―親子へのアプローチ編―
医療におけるコミュニケーションは、患者と医療者のお互いの意図が伝わる事であり、話すことと聴くことの技術でもあります。臨床の場面で経験される「難しい患者」「苦手な患者」「困った患者」への対応は、どうしたらいいのでしょうか。その解決には、コミュニケーションに社会心理学的なアプローチが必要なのですが、そのための歯科医療者向けのテキストは少ない現状です。
本書は、日常臨床でよく出会う「困った事例」を行動科学の理論に基づいて分類し、解決がその事例にとどまるのでなく、一般性・普遍性まで理解でき、新たなヒントを見出し、他の事例にも幅広く対応できるように工夫されています。
小児に対しては、親子と一体としてアプローチすることが必要ですので、本書「親子編」では小児だけでなく成人(保護者)を対象にした内容も含まれています。
本書を読むと、行動科学理論が事例の中で理解でき、患者―医者関係がさらに良好なものになり、人々の健康の維持向上に寄与する歯科医療を実現することができるでしょう。