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2006年5月23日

優先順位をつける方法

こんにちは。いわいです。
今回は、優先順位をつける方法についてです。

住民会議など様々な場で、
話し合いをしていくと、
話の内容はどんどん膨らんできます。
そのときに膨らましっぱなしにしてしまうと、
「何から始めていいのか?」わからなくなったり、
「結局何も決まらない」ということになりかねません。
そんなときに、優先順位をつける方法を用いています。

まず、最も簡単なのは、投票です。
しっかりとディスカッションを行った後に、
候補となる項目をあげて、投票を行います。
その際、大事なことは「どのような視点で投票するか?」という点です。
すぐに取り組めるもの、大事なこと、効果のあるもの、実現可能なものなど
いろいろな視点が考えられます。
みんながバラバラな視点で投票してしまうと、
後で揉めることになりかねません。
自分たちが優先順位をつけて選ばない(絞り込まない)といけいないのは、
「何のためか?」をしっかり考えて、
投票へと結びつけていくことが大事になってきます。

2006年5月13日

地域支援の現状

こんにちは。地域保健を担当しているいわいです。
今年、私が担当している地域(契約手続きに入っているところ)は、以下の3地域です。

・広島県北広島町:健康日本21の策定2年目。現在アンケート結果の集計中です。
・福岡県粕屋町:健康日本21と次世代育成支援計画の推進中です。
・山口県下関市:昨年合併し、健康日本21を今年から作成していきます。

これから計画を作ろうとしている下関市や北広島町では、
いずれも合併後にこれからの健康づくりを住民の方と一緒に話し合いながら、
計画づくりを行っています。
粕屋町は、計画の実施を住民と一緒にちょっとずつ進めています。
粕屋町は福岡県内でも出生率が最も高い町で、
集いの広場が地区に少しずつ増えてきたり、子育てサポーターが生まれたりしています。

みなさんも、
計画の策定、実施、評価などについてのご相談がありましたら、
お気軽にお電話(092-771-5712)でお問い合わせくださいね。
継続的な支援、単発の支援いろいろなかたちで、
みなさんの健康なまちづくりをお手伝いできたらなと思っています。
よろしくお願いします。

かたーい雰囲気を和らげる

こんにちは。地域保健担当のいわいです。
今回は、手法の紹介です。

住民の方達との会議を始める前のかたーい雰囲気を和らげる方法として、
アイスブレイクという方法があります。
その名の通り、
「アイス」のような固い雰囲気をやぶる方法です。

手法としては、
レクレーションなどで用いられる簡単なゲームを使うことが多いようです。
日本ファシリテーター協会のホームページで、
アイスブレイクの具体的な方法は紹介されていますので、
チェックしてみて下さい。

日本ファシリテーター協会ホームページ
http://www.faj.or.jp/facilitation/tools/index.html

2006年5月11日

学会発表をしてみませんか?

こんにちは。地域保健担当のいわいです。
今回は、学会発表についてです。
私は、6/23-24日に東京で開催される日本健康教育学会で、
ウェルビーイングで開発したOPPAモデルについて発表する予定です。
発表形式はラウンドテーブルセッションという、
発表者も聞く人も同じテーブルについて、70分間意見交換をする形式です。
準備はちょっと大変だけど、
多くの方からいろいろな意見をいただけるのをとてもワクワクしています。

皆さんも学会発表をしてみませんか?

学会発表することには、たくさんメリットがあります。

・これまでの取組みをまとめるきっかけになる。
→学会発表用にまとめることで再度資料を見直すことで、これまでの経過をふりかえり、
  今の自分たちの位置を確認することができます。

・まとめることで新たな発見が生まれる
→計画を立てたり実施したりしているときは気づかなかったことが見えてくることがあります。
  また、まとめてみると、「結構、すごいことしてるんだ!」という嬉しい発見があることも・・。

・いろいろな意見が聞ける
→学会には、研究者、現場の人、学生などいろいろな方が集まります。
 そんな方達から質問を受けたり、意見をいただくことで今後の進め方のヒントを得られます。
 また、「ステキな取組みですね」と褒められてやる気がでたり、
 同じような取組みをしている方と知り合いになれたり、新しい出会いが生まれこともあります。

・他の地域の取組みを知ることができる
→自分が発表するだけでなく、学会では他の人の発表を聞いたり見たりすることができます。
 他の地域の活動にはヒントいっぱい詰まっています。

・・・・などなど

今年だと日本公衆衛生学会の演題〆切はまだ間に合います。
10月に富山で行われる大規模でお祭りみたいな学会です。
皆さんもぜひチャレンジしてみてください。

これまで支援した市町村の発表はお手伝いできるので、
いつでも遠慮なくご相談くださいね。
 

2006年5月 8日

嬉しい報告

今日は、2001年から支援していた柳井市から嬉しい報告が届きました。

柳井市は、3歳児のむし歯は2001年は1.57本、目標は2004年に1本でした。
2004年度に歯科検診を実施したところ、
転入者の子どもを含めてもなんと0.91本になり、
目標を達成できたそうです。

柳井市では、行政、歯科医師、住民などが
「子ども達がむし歯になって困らないために何ができるかな?」
と考え、3年間様々な活動を実施してきました。

住民参加で、健康づくりに取り組めば、
人や町が変わるということを改めて感じています。

2006年5月 1日

健康って何だろう?

こんにちは。地域保健担当のいわいです。
市町村での計画策定・実施の支援は、
3月末に契約が終了する市町村が多いので、
4月は事務所で研修や学会の準備などに力を入れていました。

特に、力を入れているのはOPPAモデルです。
5/20-21に福岡でOPPAモデル研修会を開催し、
6月23-24日に東京で開催される日本健康教育学会で学会発表する予定です。

研修や発表の準備をする中で、「健康って何だろう?」と改めて考えています。

そこで、「看護における健康の概念」(医学書院)という本を読んでいます。
この本の中では、「健康」の4つのモデルが提示されています。

・Clinical model(臨床モデル)→疾病予防   
   不調、機能不全、障害のない状態 機械論的な人間観

・Role-Performance Model(役割遂行モデル)→T.Persons      
   家庭や職場で役割を果たすことができる状態

・Adaptive Model(適応モデル)→R.Dupos           
  変化する環境に対して生物学的、社会学的変化に適応してライフスタイルを修正できる

Eudaimonistic Model(幸福モデル)→A.H.Maslow      
  すこやかに生きる(Well-Being)、自己実現(Self-realization)ができている状態
(J.A.Smith 1983)

どれも大事だけど、より広く意味が深いのは、幸福モデル
私たちが地域支援などいろいろな場面で思うことは、
「ただ病気がなくなるとか、医療費が減るとかではなく、
 みんながいきいきと幸せに暮らせたらいいな」ということ。
なので、この幸福モデルはとっても注目しているところです。

その他いろいろと文献にあたりながら、かたちを作っているところです。
研修会&学会発表にご期待いただけると嬉しいです。