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2006年10月26日

ハカリタリーナ?とメタボリックシンドローム

こんにちは。いわいです。
今回は先日テレビを見ていて気になったことを取り上げたいと思います。

 先日もフジテレビのスタメンという番組で、「ハカリタリーナ」という主婦が増えているという特集がありました。この「ハカリタリーナ」は、旦那の腹囲(おへそまわり)がメタボリックシンドロームの基準である85cmを超えているので、なんとかお腹をほっそりさせようと頑張る主婦のことみたいでした。主婦たちが、旦那さんの食事やお酒をコントロールし運動をさせる姿は、鬼気迫るものがありました。

 奥さんが家での朝夕の食事を徹底的にコントールする。しかし、減らない。なぜかと思ってカメラがお昼ご飯に同行すると、「天丼とうどん」のセットを食べていたということで、その後はお昼はお弁当に変更。同じ職場の夫婦は、帰り一緒の電車に乗って帰っているが、旦那は途中の駅で降りてウォーキングして帰る。そんな姿が紹介されていました。
 とにかく「なんとしてもウエストを減らしてやる〜」って感じです。「将来、脳血管疾患で倒れてもらいたくない」という旦那さんを心配する思いは伝わります。腹囲が減って夫婦や家族で喜ぶ姿も素敵です。
でも、お昼に天丼をおいしそうな食べて嬉しそうな旦那さんの顔も忘れられません。

「男性は、ウエスト85cm未満」という指標はとても具体的であり、家庭でも簡単に測定できるため、セルフコントールのためには良い指標だと思います。そのため、「ハカリタリーナ」も生まれたのだと思います。今回、紹介されていた家族は、家族みんなで「お父さん(旦那)のウエスト減らす)」という共通の目標をもつことで、家族の絆が深まり、楽しそうでした。

 しかし、ちょっと気になったのは奥さんが主体で取り上げられていたこと。お酒を我慢するのも、運動するのも、奥さんではなく、旦那さん。「当事者の気持ちが置き去りにされていないのかな?」という気持ちがどうしても消えませんでした。お昼にこっそり天丼を食べてるとき、旦那さんのQOL(生活の質)は向上していたように思います。将来のため、お酒や油ものを「我慢」して控えることを自分で決めてやるなら、OK。しかし、周りがそれを押しつけるのには抵抗がありました。

今回の「ハカリタリーナ」を、
・旦那に健康的な生活を「押しつける」とみるのか、
・旦那に健康的な「勧める・支援する」とみるのとで意見がわかれるような気がします。
自分ひとりでは頑張れないときは、周りのサポートも必要です。しかし、それも行き過ぎるとお節介になってしまいます。距離の取り方、支援のあり方って難しいなと感じます。
みなさんはどう思われますか?

2006年10月21日

ヘルプロぐるぐる第2回:鳥人間コンテスト

こんにちは。いわいです。
今回、ご紹介するのは滋賀県の彦根市です。

みなさんは、毎年、日本テレビで放映される「鳥人間コンテスト」を御存知ですか?
毎年、琵琶湖で開催される自作の人力飛行機で、飛行距離と飛行時間を競う番組です。小さい頃から私は、家族と一緒にテレビでみていました。

彦根の保健師さんによると、この鳥人間コンテストのスタート地点は、実は彦根市だそうです。実際に大会を見に行った人の話だと、「テレビではテンポ良く進むけど、実際は一人が飛んだ後、次が飛ぶまでかなり時間がかかり、すごーく大変」とのこと。

彦根市に出張で行ってる間は一度も琵琶湖にはいくことはありませんでしたが、近江八幡市に別の仕事で行ったときに琵琶湖をはじめてみることができました。そのときは、琵琶湖のあまりの大きさにびっくりしたことを覚えています。彦根に行ったときも時間を見つけていってみれば良かったなと思いました。

皆さんもぜひ一度琵琶湖を見に彦根市に行ってみて下さいね。
舞鶴駅の「湖国のおはなし」という駅弁もカモロースが入っていてとてもおいしくてお勧めです!

10/20 健康かすや21の報告

こんにちは。いわいです。

昨日は、「健康かすや21」の作業部会の全体会に行ってきました。
健康かすや21は実施のステージに入って3年目です。計画の実施は、キャンペーンチーム、甘味飲料チーム、過食・脂ものチーム、塩分チーム、運動チームの5つのチームに分かれ、行政と住民で協働しながら様々な活動に取り組んでいます。

今年は、キャンペーンチームが健康診断の受診者を対象にアンケートを実施しました。結果を見ると、「健康かすや21」の認知度は6割を超えており皆さんに認知されていることがわかりました。ライフスタイルに関しては、男性に肥満傾向の方が多く、甘味飲料を毎日飲んでいる人が3割近くいるため、男性を対象とした働きかけの必要性もみえてきました。

今回、甘味飲料チームのポスターが完成していましたので、そのご紹介をしたいと思います。

200610202029000.jpg

このポスターは、現在、住民・行政メンバーで手分けをしてスーパー、駅などいろいろなところに飛び込みでお願いをして貼ってもらっているそうです。「パチンコ屋さんにもダメもとでお願いしたら、貼ってもらえたんですよ!」と住民メンバーさん笑顔で教えてくれました。「健康は甘くない」っていうキャッチコピーもみんなで頭をひねって考えたそうです。
粕屋町に行ったら、ぜひポスターを探してみて下さいね。

しかし、このポスターできあがった直後に「あっ、失敗した!」とひとつ問題点を発見したそうです。
何だと思いますか?

それは、漢字に「読み仮名」がついていないということです。このポスターは、幼稚園・保育園にも貼ってもらっているのですが、「ルビ」がついていないため子どもたちには読めないのです。そのため、次回ポスターを増刷するときは、「ルビ」をつけるそうです。
「誰が見るのか?」「どこに貼るのか?」ということも考慮した上で、ポスターは作らないといけないと気がついたそうです。
実際にやってみたりできあがってみないとわからないことはたくさんありますが、失敗したら改良や改善の方法がみつけて次につなげていければいいのだなと改めて思いました。

粕屋町では、11月26日に健康センターで健康フェスティバルが開催します。健康かすや21のメンバーも様々な活動を予定していますので、お近くの方はぜひ行ってみて下さいね。

2006年10月15日

ヘルスプロモーターへの道7:子育て支援と健康づくり

こんにちは。いわいです。
今日は、先日、ある町にいったときに、話題になったテーマを取り上
げたいと思います。

現在、NPO法人ウェルビーイングが支援しているまちで、子育て支
援の取り組み
と健康日本21で壮年期に絞った健康づくりの取り組
を同時並行で行っているまちがあります。どちらも実施の段階で
す。

さて、ここで皆さんに質問です。

子育て支援と健康づくりの取り組み、どちらの方が盛り上がってい
るでしょうか?

答えはでましたか?

正解は、
どちらもちょっとずつは動いているのですが、
「勢いがあるな」と感じるのは、子育て支援の取り組みです。

先日お会いした健康づくりの取り組みの担当者の方は、「子育ては
盛り上がっているのに、うち(健康日本21)はちょっと盛り上がり
に欠ける気が・・・」ともらしていました。

そこでその理由を話し合ってみました。

まず、理由のひとつに、当事者意識がありそうです。
子育て支援に関わる人たちを見てみると・・・
・現役のお母さんは育児に「今」困ったり、悩んだりしており、問
 題が切実。そのため、当事者意識が強い。
・先輩のお母さんたちは、以前自分が困ったときに「こうあったら
 いいな」と思った経験があり、すごく熱心。
一方、健康づくりは、
・今は、元気なので、困っていない。病気になるのはずっと先の
 話(と思っている)。
・今は、子育て、仕事、家事などで忙しく健康づくりに取り組む
 時間がない。とちょっと当事者意識がどうしても薄くなってし
 まいます。

次に、見えてきたこととしては、活動内容にちょっと違いがありそ
うだということです。
子育て支援は、
・集いの広場の開催
・託児ボランティアの育成
・校区毎にサークルづくり など
当事者を集めて直接喜んでる姿を見たり、ふれあったりすること
ができる活動が多いのが特徴
です。
一方健康づくりは、
・甘味飲料の砂糖の量を示す模型づくり
・各種ポスターを作る
・レシピ集を作る
・のぼりづくり
など「もの」づくりが多く、当事者に接するのは年に一度の健
康フェスティバルくらい。ものができたのは嬉しいけど、
それがどんなふうに見られて、本当にみんなの生活が変わっ
たのかはわからない。手応えを感じる機会があまりなかった
のが特徴でした。

その中でも、最も盛り上がっている運動グループは、「歩こう
会」を作って当事者を集めたり、「ウォーキングマップ」を作る
ために実際に歩いたりしています。また、町内には運動のイベ
ントも多く、当事者に直接働きかける機会もあります。体験し
たり、人とふれあう機会が多いんですね。

こうやって話し合ってみると、少し解決策が見えてきた気が
しました。現在、対策を検討中です。
次回は、20日に会議です。
その後、どうなったのかまた報告したいと思います。

みなさんも、「こうしてみては?」などの「アイデアやこんなこ
とで悩んでいる」などのアイデアが思いつきましたら、ぜひ
コメントに書いてみて下さい。よろしくお願いします。

2006年10月13日

障害福祉計画

こんにちは。いわいです。
今回のテーマは、「障害福祉計画」です。

障害福祉計画に関わるようになり、私は障害者自立支援法に関わる新聞記事などが気にな
るようになりました。西日本新聞では障害者自立支援法について、障害者支援を行っている
団体、施設、当事者などの声を集めた連載は、障害者自立支援法への疑問や現場の混乱、
当事者への弊害などがたくさん出てきている
を感じます。実際、障害者の当事者の方から
も、「障害者自立支援法はよくわからん」との声をよく聞きます。

そのような中で、市町村では障害福祉計画を策定中です。
市町村では、国の「基本指針」を踏まえて、平成18年度中に平成20年度までを第1期と
する障害福祉計画を策定するということになっています。

本来であれば、国の出す方程式に当てはめ、サービス量を出せばOK!という色合いが強
い計画です。しかし、ウェルビーイングが支援している町では当事者の声、周りの人の声
を聞きながら、公的な支援やサービスの見直しだけでなく、地域でできること、当事者が
できることを考えていこうとしています。

現在、障害をもった当事者の方、保護者などのインタビューで生の声を集めています。イ
ンタビュー方法も工夫をしていますので、また次の機会に紹介したいと思います。

2006年10月 3日

ヘルスプロモーターへの道7:記録はどんな「もの」で録る?

こんにちは。いわいです。

これまでヘルスプロモーターへの道の中で、何度か記録について書いてきました。
そこで、今回は、皆さんに質問です。
記録は「なに」を使って録っていますか?

私が思いつくのとしては、以下の5つです。

1.手元の用紙
2.模造紙
3.ホワイトボード
4.パソコン&プロジェクター
5.録音機器

上記の「もの」をいろいろな地域で使ってみて、
各方法のメリットデメリットがあることを感じています。

1.手元の用紙

いちばんよく使われるノーマルな方法ですね。
記録係を決めて、話し合いの内容をノートや紙に記録していきます。

 メリット
 ・記録係が頑張れば、きちんとした記録が残る
 デメリット
 ・記録係の力量に依存:必要な情報を取捨選択しながら、記録ができるか?
 ・記録を話し合いの最中に共有できない

2.模造紙

最近、インタビューの際に、壁に模造紙を貼り、ひたすら記録したところ、参加者
には大変好評でした。ただ、壁に貼った模造紙に記入すると、1時間以上、腕を
あげっぱなし、動かしっぱなしの状態なので、肉体的には大変疲れました。

 メリット
 ・話し合いのプロセスを視覚化することで、参加者で共有できる
 ・記録が見えることで、話がそれにくい。
 ・記録をパキパキ記入すると、参加者が「おー」っと感心し、一目置いてくれる
 ・発言者の意図を確認しながら記録できる
 デメリット
 ・記録係の力量が必要
 ・お金がかかる(模造紙代も決して安くありません)

3.ホワイトボード
ホワイトボードはあると便利です。私は必要なときに出してきて、使っています。

 メリット
 ・記録を視覚化し、みんなで共有できる
 ・記録のまとめ方で、司会者が話の流れをコントロールすることも可能となる
 ・発言者の意図を確認しながら記録できる
 ・消すことができる
 デメリット
 ・記録係の力量が必要
 ・会議終了後、記録をパソコンなどに打ち込むなど再度作業が必要

4.パソコン
私はいちばん使う方法かもしれません。

 メリット
 ・会議の場で、電子媒体の記録が完成する
 ・プロジェクターを使うことで、「今」話し合っていることを確認できる
 デメリット
 ・記録係の力量が必要
 ・プロジェクターで映し出せるのは部分的な記録のみなので、どこまで話し
  合いのプロセスを完全に共有できるのかは疑問

5.録音機器
正確な記録が必要なときに使っています。

 メリット
 ・一言一句記録に残る
 ・声として残るので、そのときの雰囲気やニュアンスもテープを聴くことで確認できる
 デメリット
 ・テープ起こしに時間がかかる
 ・同時に話をされた場合、記録にできない
 ・器機の操作を誤ると記録が全く残らない

こうやって書いてみると、どうれがいいのかは一概には言えないなと改めて思いました。
みなさんはどんな場面でどんな「もの」を使って記録していますか?
良かったらコメントをご記入ください。よろしくお願いします。