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人が健康で幸せに暮らせる地域社会づくりを目指して
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基本的な考え方
ここでは、私たちが地域で健康づくりやまちづくりに取り組むときの大切にしている基本となる考え方をご紹介します。
ヘルスプロモーション
OPPA(オーパ)モデル
ヘルスプロモーション
ヘルスプロモーションは、「ヘルスプロモーションとは人々が自らの健康をコントロールし、改善することができるようにするプロセスである」(1986年オタワ憲章)と定義されています。
ヘルスプロモーションでは健康を「人々が幸せな人生を送るための大切な資源」ととらえます。病気や障害を抱えている人も、健康な人も、その人なりの幸せな人生を送るためには健康状態を維持・改善することが大事になります。
専門家はこのような人々の健康への取り組みを支援し、環境を整える役割を担っています。長い人生の中であらゆる生活の場で個人、人々、地域が健康づくりに取り組むすべてのプロセスをヘルスプロモーションと位置づけています。
ヘルスプロモーションの特徴
ヘルスプロモーションの3つのプロセス
ヘルスプロモーションの5つの戦術
ヘルスプロモーションを図で表すと?
ヘルスプロモーションの特徴
ヘルスプロモーションの特徴は、以下の4つです。
健康課題ではなくQuality of Lifeの向上にゴールを設定
ゴールは、人々のQuality of Lifeの向上、つまり人々の幸せな生活です。健康は人々が幸せな生活を送る資源として捉えています。
主役は住民、ライフスタイルに着眼
幸せな生活を送るのも、健康になったりならなかったりするのも住民一人一人であり、主役は住民です。そして、健康には毎日の生活(ライフスタイル)のあり方が影響を与えるため、ライフスタイルに注目します。専門家や周りの人たちは住民の健康づくりの後押しをするサポーターです。
本人に対する健康教育だけでなく環境の整備をも視野に入れている
ヘルスプロモーションでは、「健康教育」で知識や技術の提供を行うだけでなく、健康づくりが行いやすい環境づくり(ソフト面・ハード面)も同時に行います。
生活のあらゆる場を健康づくりの場としている
健康づくりは人々の生活の場で行います。具体的には、家庭、地域、学校、職場、道路、公園、駅、病院などいろいろな場所が考えられます。
ヘルスプロモーションの3つのプロセス
ヘルスプロモーションのプロセスでは、「唱道」、「能力の付与」、「調停」が必要であると言われています。
唱道
活動を起こすには、まず周りの人々にヘルスプロモーションの意義やその必要性を唱える「唱道」が必要です。これから一緒に活動に取り組んでいきたい人たちへヘルスプロモーションの考え方をささやくことから始めましょう。
能力の付与
活動の開始の段階では、住民をはじめ専門家がそれぞれに必要な能力を身につける「能力の付与」が必要となります。
調停
活動を推進するときには資源(人、物、金、時間、ネットワークなど)を調達し、スケジュール管理をしながら、人々の心をひとつにまとめ、プロジェクト全体を管理していく「調停」が必要です。
ヘルスプロモーションの5つの戦術
WHOは、ヘルスプロモーションを進めていくうえで具体的に5つの戦術的活動を提示しています。
健康的な公共政策づくり
日々の生活のあり方で人々は健康にも不健康にもなります。人々の暮らしを支えているのは公共政策です。人々が安心して運動できる道や諸施設、衛生上欠かせない上下水道の整備などは公共政策によって保証されるため、公共政策そのものを健康的なものにする必要があります。
健康を支援する環境づくり
この場合の環境とは、自然環境、家庭環境、職場環境、学校環境、地域環境など住民が生活するあらゆる場を想定します。また、環境としては施設などのハード的なものだけでなく、提供されるプログラムなどソフト的なものも含みます。これらの環境を整備することで、住民一人ひとり健康づくりを支援します。
地域活動の強化
地域に存在するいろいろな住民組織を活性化させ、主体的な活動を促すことが健康づくりの成功の鍵を握ります。そのため、地域での住民活動を強化するような働きかけを行います。
個人技術の開発
住民一人ひとり、そして専門家が、健康づくりに取り組むために必要な技術を身につけられるような働きかけや取り組みを行います。
ヘルスサービスの方向転換
これまで疾病対策として実施されてきた事業(ヘルスサービス)を、より積極的に健康づくりの場としてとらえ見直しを行います。
ヘルスプロモーションを図で表すと?
ヘルスプロモーションを図で示すと以下のようになります。